細菌性膣症（一般細菌）の症状・潜伏期間・感染経路・検査・治療

細菌性膣症（一般細菌）を一言でいうと

スクロールできます

潜伏期間	感染経路	感染部位	自覚症状	放置リスク
なし		主に膣	約半数は無症状	流産・早産の原因（妊娠中に感染した場合）

STD Check Now（完全無料）

医師監修の性感染症セルフチェックができるアプリ！性病検査キットやクリニックも探せます。

細菌性膣症（一般細菌）とは

他の項では淋菌・クラミジア、HIV、梅毒など皆さんに広く認知されている性感染症について述べてきました。
これらの性感染症は、特定の病原菌が尿道や膣などに感染することで特徴的な症状が出現し、それぞれ病名がつけられています。

ここでは、特定の病原体が存在せずに、性感染症に関連した疾患として細菌性膣症を取り上げます。
膣の感染症で代表的なものとして、膣カンジダ症や膣トリコモナス症がありますが、特定の微生物が原因ではなく、常在細菌叢の崩壊により起こるものを細菌性膣症と呼びます。

細菌性膣症（一般細菌）の原因

正常の膣内には様々な常在菌が存在しますが、何らかの原因（性交渉、抗菌薬、ホルモンの変動など）で膣内のラクトバチルス属（乳酸菌の一種）の菌量が減少し、他の様々な菌が異常に増殖して膣内環境全体のバランスが崩れることで細菌性膣症を発症します。

細菌性膣症（一般細菌）の症状

女性の症状

（悪臭の強い）おりもの
おりものにサラサラとした灰色の分泌物を伴う

細菌性膣症の場合、約半数は無症状で、膣壁にも特に炎症を示すサインが見られないことが多い

細菌性膣症（一般細菌）の感染経路

細菌性膣症は必ずしも性行為で感染するとは限りません。

細菌性膣症（一般細菌）の潜伏期間

なし

細菌性膣症（一般細菌）の検査方法

細菌性膣症の診断をつけるためには、膣の分泌物の検査を行います。
分泌物が極端にアルカリ性になっていたり、アミン臭といわれる特徴的なにおいがあったりする時には特に疑います。

妊娠中に細菌性膣症にかかった場合は、流産・早産の原因となることがあるので、妊娠中も帯下の異常を感じた時には検査を受けることをお勧めします。

＼忙しくて病院に行けない人におすすめ／

一般細菌の検査キット

細菌性膣症（一般細菌）の検査ができるところ

病院・クリニック
郵送検査（性病検査キット）

細菌性膣症（一般細菌）の治療方法

女性の細菌性膣症（一般細菌）の治療

細菌性膣症の治療には、膣に直接お薬を入れる場合と、内服で治療する場合があります。
基本的には前者で治療を行うことが一般的です。

細菌性膣症（一般細菌）の予防方法

細菌性膣症は、性交渉を行う機会が多い女性や子宮内避妊器具を使用している女性がかかりやすいとの報告もありますが、必ずしも性感染症とは限りません。

しかし、性病予防の観点から、性交渉の際にはコンドームを使用することは重要です。
また、過度な膣洗浄も逆効果ですので避けるようにしましょう。

セルフチェックにおすすめ

医師監修のセルフチェック・性感染症の基礎知識などのコンテンツが充実した無料アプリ。

細菌性膣症（一般細菌）の参考文献

本コンテンツは下記データ・文献を元に医師が執筆・監修しています。

Workowski, Kimberly A., Laura H. Bachmann, Philip A. Chan, Christine M. Johnston, Christina A. Muzny, Ina Park, Hilary Reno, Jonathan M. Zenilman, and Gail A. Bolan. 2021. “Sexually Transmitted Infections Treatment Guidelines, 2021.” MMWR. Recommendations and Reports: Morbidity and Mortality Weekly Report. Recommendations and Reports / Centers for Disease Control 70 (4): 1–187.

性感染症　診断・治療ガイドライン2020