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性器ヘルペスの症状・潜伏期間・感染経路・検査・治療
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性器ヘルペスを一言でいうと
潜伏期間 | 感染経路 | 感染部位 | 自覚症状 | 放置リスク |
---|---|---|---|---|
約2-10日 (初感染初発) | 性交(セックス) オーラルセックス アナルセックス | | あり | 数週間で自然に治癒することが多い |
性器ヘルペスとは
性器ヘルペスは外性器やその周辺の皮膚や粘膜に水ぶくれ、潰瘍(皮膚がえぐれたような病変)、疼痛をきたす疾患で、単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)あるいは2型(HSV-2)によるウイルス感染症です。
これまで、性器ヘルペスはHSV-2による感染症であり、口唇ヘルペスはHSV-1による感染症とされてきましたが、現在では性器ヘルペスや口唇ヘルペスに関わらずHSV-1とHSV-2がほぼ同程度に検出されます。
これは、性行為の多様化による咽頭性交(フェラチオ:Fellation,クンニリングス:Cunnilingus)といったいわゆるオーラルセックスの一般化が一因となっていると考えられています。
2019年の全国統計では、性器ヘルペスは約9,400件と報告されており、20代後半にピークとなってから、60代後半までなだらかな減少傾向を示しますが、クラミジアや淋菌感染症と比べて広い年齢層に多くみられます。
性器ヘルペスの症状
性器ヘルペスの病態は、HSVが初感染した時に症状が出現する「初感染初発」と、初感染時に発症せず潜伏したHSVが何らかの刺激で再活性化し症状が出現した場合の「非初感染初発」と分類します。
また、初発以降に症状が再発した場合は「再発」と分類されます。
以下にそれぞれの症状の特徴を述べます。
女性の症状
初感染初発:2~10日の潜伏期間後に発症が多い
- 外陰唇、膣、恥骨部、会陰部に疼痛を伴った小さな水ぶくれ
- (感染が子宮頸管や膀胱にまで及ぶと)足の付け根のリンパ節の腫れ・痛み
女性の場合、2-10日の潜伏期間後に発症することが多く、外陰唇、膣、恥骨部、会陰部に疼痛を伴った小さな水ぶくれが出現します。
感染は子宮頸管や膀胱にまで及ぶことも多く、足の付け根のリンパ節が腫れて痛みを伴います。
陰部の疼痛が強く排尿や椅子に腰掛けることが出来ないこともあり、時に歩行が困難になり入院治療が必要になることもあります。
一般的に女性の初発症状は男性と比べて重症化しやすいことが知られています。
男性の場合
初感染初発:2~10日の潜伏期間後に発症が多い
- 陰茎包皮や亀頭にかゆみや違和感を伴った水ぶくれ
- 2-3日後に水ぶくれが破れて、強い痛みを伴う潰瘍
- 足の付け根のリンパ節がはれる
- 尿道から分泌物が出る
- (アナルセックスによる感染)肛門周囲・直腸粘膜にも病変がでる(ことも)
性的接触から2-10日の潜伏期間後に発症することが多く、陰茎包皮や亀頭にかゆみや違和感を伴った水ぶくれが出現します。
2-3日後に水ぶくれが破れて、強い痛みを伴う潰瘍になり、約1週間程度で最も重症化します。
その間、足の付け根のリンパ節がはれたり、尿道から分泌物が出たりすることもあります。
アナルセックスによる感染では、肛門周囲や直腸粘膜にも病変がでることもあります。
非初感染初発(男女共通)
性行為などの感染機会が不明で、初めて発症した場合は非初感染初発が考えられます。
既に感染・潜伏していたHSVが何らかの誘因により再活性化され、初めて症状が出現したものです。
症状は初感染初発と比べて軽いことが多く、リンパ節が腫れることや発熱などの全身症状も見られないことが多いです。
ただし、高齢者や免疫不全者では症状が重くなることもあるため注意が必要です。
再発(男女共通)
神経中に潜伏感染しているHSVの再活性化により再発したもので、再発のきっかけは心身の疲労、風邪や月経、性行為などが多いです。
HSV-2に感染した場合は再発頻度が高いことが分かっています。
再発部位は同じ部位のことが多いが、別の部位に再発することもあります。
性器以外に発症する部位として肛門周囲、おしり、腰などがあります。
発熱やリンパ節の腫れなどは見られず、多くは1週間以内に自然治癒します。
性器ヘルペスの感染経路
- 性交渉(セックス)
- オーラルセックス
- アナルセックス
性器ヘルペスは性感染症であり、パートナーの口や外陰部から排出されたウイルスが皮膚や粘膜に初感染した後、近くの神経に潜伏感染します。
潜伏感染したウイルスは、ストレスなどで免疫力が低下することにより再活性化し、神経から移動して再び皮膚や粘膜で増殖して病変を形成します。
誘因となるストレスとして疲労、睡眠不足、月経、風邪などが挙げられます。また、性交渉そのものがストレスとなる場合もあります。
性器ヘルペスの潜伏期間
初感染初発:約2-10日
性器ヘルペスの検査方法
検査には抗原検査と抗体検査があります。
抗原検査は10〜15分程度で結果が判明しますが、抗体検査は結果報告までに2〜3日かかります。
ただし、抗原検査であっても感染したヘルペスウイルスがHSV-1なのかHSV-2なのか、それ以外なのか、といった型の判定ができるものとできないもの、または保険適応があるものとないものがありますので、詳細は受診した際に医師に確認することをお勧めいたします。
性器ヘルペスの検査ができるところ
- 病院・クリニック
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- 症状が出ていて、早く性病を治したい
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- 直接医師と会わずに検査・治療をしたい
- 性器を見せたくない(視診は希望者のみ)
- 性病検査・治療したことを人にバレたくない
自由診療なので、どうしても保険診療よりも費用はかかります。
ただ、仕事をしている忙しい男性には、それ以上に誰にもバレずに翌日から治療が開始できるというメリットがあると思います。
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性器ヘルペスの治療方法・治療期間
重症度や免疫状態によって異なりますが、初発感染の場合は抗ウイルス薬を内服することで2週間以内に症状が改善することが多いです。
再発の場合は初発よりも治療期間は短くなります。
性器ヘルペスの治療は抗ヘルペス薬(アシクロビル、バラシクロビル)が第一選択薬となります。
初発例では早期に診断して十分な量の抗ウイルス薬を投与することで潜伏感染ウイルス量を減らし、再発回数も減らせる可能性もあるため、早期治療が大切です。
再発性性器ヘルペスでは、軽症のことが多いですが外用薬のみではなく内服治療も行うのが一般的です。
再発を繰り返す場合はあらかじめ抗ヘルペスウイルス薬を持参しておき、再発が疑われたら早めに内服すると効果が期待できます。
性器ヘルペスの予防方法
症状が出ているときには性行為は控えることが大切です。
症状が出ていない時でもコンドームを使用することで感染リスクは抑えることが出来ます。
性器ヘルペスはいつ再発するか分からないといった不安や、パートナーに移すのではないかという不安が生じ、それが精神的なダメージになり問題となります。
難治性の場合はエイズなどの免疫抑制状態の有無を確認する必要がありますが、そうでなければ再発抑制療法を行うことでパートナーへの感染率を下げることができます。
性器ヘルペスの参考文献
本コンテンツは下記データ・文献を元に医師が執筆・監修しています。
- Workowski, Kimberly A., Laura H. Bachmann, Philip A. Chan, Christine M. Johnston, Christina A. Muzny, Ina Park, Hilary Reno, Jonathan M. Zenilman, and Gail A. Bolan. 2021. “Sexually Transmitted Infections Treatment Guidelines, 2021.” MMWR. Recommendations and Reports: Morbidity and Mortality Weekly Report. Recommendations and Reports / Centers for Disease Control 70 (4): 1–187.
- 性感染症 診断・治療ガイドライン2020