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梅毒の検査方法 いつから検査できる?結果の見方・検査の種類は?
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梅毒の検査方法は、主に梅毒トレポネーマ抗体を用いる梅毒特異抗体検査(TP抗原法)と、非トレポネーマ脂質抗体を用いる梅毒血清反応検査(STS法)に分かれます。
どちらも梅毒の抗体を調べる検査です。
現在、一般的なのは抗体検査であるTP抗原法と、STS法の二つを同時に検査する方法です。
各検査方法の違いを知った上で、自分にあった梅毒検査を選択しましょう。
梅毒検査キットの
検査方法 早見表
各検査キットの梅毒の検査方法は、どこも梅毒特異抗体検査であるTP抗原法を採用しているため、あまり差がないと言えるでしょう
STDチェッカー | さくら検査研究所 | GME医学検査研究所 | |
---|---|---|---|
検査方法 | TP抗原法 | TP抗原法 | TP抗原法 |
CLEIA法 | PA法 | ECLIA法 | |
検査精度 | 高い | 高い | 高い |
検査タイミング | 感染から 1ヶ月以上経過 | 感染から 1ヶ月以上経過 | 感染から 1ヶ月以上経過 |
公式 | 公式 | 公式 |
TP抗原法
STDチェッカーのCLEIA法、さくら検査研究所のPA法、GME医学検査研究所のECLIA法は、TP抗原法に分類され、共通の特徴は下記の通りです。
- TP抗原法の検査概要
-
血液から梅毒の病原体であるTP(Treponema Pallidum)に対する抗体の有無を判定し、梅毒に感染しているかどうか調べる方法です。
- TP抗原法のメリット
-
- 感度(※1)と特異度(※2)が高いので、正確な結果が得られます。
※1 感度:感染している場合に陽性と判定されること
※2 特異度:感染していない場合に陰性と判定されること
- 感度(※1)と特異度(※2)が高いので、正確な結果が得られます。
- TP抗原法のデメリット
-
- 既に梅毒に感染したことがある人は、治癒していても抗体が残っていれば陽性と判定されることがあります。
- 検査のために採血が必要なので、一時的な不快感があります。
- 調べる対象
-
梅毒の病原体であるTP(Treponema Pallidum)に対する抗体について調べます。
- TP抗原法の検査可能な時期・タイミング
-
感染機会から1か月以上経過していれば検査可能です。
- TP抗原法の検査物
-
男性女性
- TP抗原法の検査結果の捉え方・見方
-
陽性
- TP抗体が検出されました。
梅毒に感染している可能性があります。
または治癒後で抗体が残っている場合があります。
- TP抗体が検出されました。
-
陰性
- TP抗体は検出されませんでした。
梅毒には感染していないか、または感染初期の可能性もあります。
(感染後すぐには抗体が検出できないため、陰性と判定されても、医師の判断で感染が疑われる場合は再検査を行う必要があります。)
- TP抗体は検出されませんでした。
TP抗原法の共通の特徴に加え、各検査方法で下記のような違いがあります。
CLEIA法
CLEIA法は、STDチェッカーの梅毒検査キットで採用されています。
- 当日発送:〜15時
- 土日も発送
- 結果が最短翌日
STDチェッカー タイプK(男女共通)
ニュースでも話題の梅毒。早期発見が何よりも大事
検査項目:1 項目 1項目あたり¥3,300
- 梅毒
- 検査方法の特徴
-
CLEIA法は化学発光酵素免疫測定法のことで、血液中の抗体や抗原を測定するために用いられる方法です。
血液中にある梅毒に対する抗体を検出するために、梅毒トレポネーマ抗原と特殊な試薬を使用し、化学発光酵素免疫測定法で光の強さを測定します。
- 検査方法のメリット
-
- 特異度が高く、偽陽性(※)がほとんどありません。
※感染していないのに陽性となること - 検査の結果がすぐに分かるため、早期発見に役立ちます。
- 特異度が高く、偽陽性(※)がほとんどありません。
- 検査方法のデメリット
-
- 検査費用が比較的高いです。
- 専用の機器が必要なので、検査を実施する場所が制限されます。
- 梅毒の感染直後には抗体が検出できない場合があります。
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PA法
PA法は、さくら検査研究所の梅毒検査キットで採用されている検査方法です。
- 当日発送:〜14時半
さくら検査研究所 梅毒検査(男女共通)
現在、感染者急増中の梅毒の検査キットです
検査項目:1 項目 1項目あたり¥3,860
- 梅毒
- 検査方法の特徴
-
PA法はゼラチン粒子凝集反応法のことで、ゼラチン粒子を用いて抗体が特定の抗原と反応して凝集する現象を利用する方法です。
血液中に梅毒に対する抗体が存在する場合、その抗体が梅毒トレポネーマ抗原と反応して小さな粒子が集まって凝集します。
この凝集現象を観察することで、梅毒に対する抗体があるか判断することができます。
- 検査方法のメリット
-
- 手軽で簡単に検査することができます。
- 検査の結果もすぐに分かるため、早期発見に役立ちます。
- 感度が良く、感染初期でも陽性と判定されやすいです。
- 抗体の量の推移が分かるため、治療の効果を反映します。
- 検査方法のデメリット
-
- 他の因子によって凝集が起こる可能性があるので、偽陽性になることもあります。
- 感染初期の段階ではまれに陰性となることもあります。
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ECLIA法
ECLIA法はGME医学検査研究所の梅毒検査キットで採用されている検査方法です。
- 当日発送:〜17時
- 土日も発送
- 結果が最短翌日
GME 男女共通 梅毒検査 ローコストパッケージ
365日発送・検査を実施。2段階の検査が特徴の梅毒検査キット
検査項目:1 項目 1項目あたり¥3,430
- 梅毒
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- 検査方法の特徴
-
ECLIA法は、電気化学発光免疫測定法のことで、発光物質を用いて血液中に含まれる物質を測定する方法の一つです。
血液中の抗体と特定の抗原を電気化学反応させ、光の強さを測定する方法です。
- 検査方法のメリット
-
- 非常に高感度で微量の抗体でも検出することができます。
- 測定時間が短く、検査結果が早く得られます。
- 一度に多数の検体を測定できるため、効率的な検査が可能です。
- 検査方法のデメリット
-
- 専用の機器が必要なため、検査費用が高いです。
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梅毒の検査は、以上のようなTP抗原法のほかに梅毒血清反応検査であるSTS法もあります。
梅毒血清反応検査(STS法)
- STS法の検査概要
-
非トレポネーマ脂質抗体(カルジオリピン・レシチンのリン脂質を抗原とする脂質抗原)の有無を判定し梅毒に感染しているかどうか調べる検査です。
- STS法の特徴
-
血液中の脂質抗体を用いるので梅毒に特異的な検査ではないですが、感染しているかの指標の1つ となります。
- STS法のメリット
-
- 梅毒感染後、比較的早い段階から陽性となります。
- 治療した後は陰性となる場合が多く、治療効果を反映します。
- STS法のデメリット
-
- 梅毒以外の病気にも反応してしまうことがあるため、偽陽性になることもあります。
- この検査単独では感染がどの程度進行しているかを正確に判断することができません。TP抗原法と併用して判定します。
- 調べる対象
-
カルジオリピン・レシチンのリン脂質(※)に対する抗体について調べます。
※それぞれ異なる種類のリン脂質で、カルジオリピンはミトコンドリアの内膜に、レシチンは細胞膜に広く分布しています。免疫系において重要な役割を持っていて、自己免疫疾患の診断などにも用いられます。 - STS法の検査可能な時期・タイミング
-
感染機会から2~4週間以上経過していれば検査可能です。
- STS法の検査物
-
男性女性
- STS法の検査結果の捉え方
-
この検査のみでは判定できないため、TP抗原法と合わせて判定します。
STS法 | TP抗原法 | 検査結果の捉え方 |
---|---|---|
陰性 | 陰性 | 梅毒に感染していません、 まれに梅毒感染初期の可能性もあります |
陰性 | 陰性 | 生物学的偽陽性(※)、 まれに梅毒感染初期の可能もあります |
陽性 | 陽性 | 梅毒に感染しています、 梅毒治癒後(梅毒の抗体保有者) |
陽性 | 陽性 | 梅毒治癒後(梅毒の抗体保有者)、 まれにTP抗原法の偽陽性 |
※別の病気や体内の異常によって検査の結果に影響を与えてしまったため、本来その病気にかかっていない人が陽性と判定されてしまうこと
梅毒の検査は、主にTP抗原法とSTS法を用いて検査します。
しかし、以下のような病気の進行具合で、検査結果が異なる場合もあります。
梅毒のステージごとの分類
梅毒の病気の分類には、以下の3つのステージがあります。
梅毒感染の診断はTP抗原法とSTS法を組み合わせて進められます。
- 早期梅毒第1期【初期症状】
-
性交による梅毒感染から約2~4週間後、赤い発疹ができます。
または、リンパ節が腫れたり発熱したりすることもあります。TP抗原法では陽性となっても、STS法では陰性となることがあります。
- 早期梅毒第2期【全身症状 】
-
初期症状の数週間または数ヶ月後に、発疹が現れます。
発疹は、手のひらや足の裏、身体の隠れた場所に現れることが多く、痛みやかゆみはほとんどありません。
また、口内炎、髪の毛の抜け毛、肝炎などの症状が現れることもあります。TP抗原法、STS法ともに陽性になります。
- 後期梅毒第3期【慢性症状】
-
全身症状から数年後、慢性症状が現れます。
この段階では、心臓や血管、中枢神経系に影響が生じます。
聴力障害、脊髄炎などの症状も現れます。TP抗原法、STS法はともに陽性になります。
- 陳旧性梅毒【梅毒治療後】
-
適切な治療を行い、梅毒が治癒状態にあると判断されるものをいいます。
梅毒が完治していてもTP抗原法では常に陽性になることがあります。
治療効果の確認はSTS法で判定します。
梅毒は、早期に診断・治療を行わないと、慢性化したり重篤な障害を引き起こしたりします。
早期発見、早期治療が大切です。
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本コンテンツは2023/3/22時点の下記データ・文献を元に臨床検査技師が執筆・監修しています。